美食の報酬・ラム
また最近変な夢をみる。
今日は夜勤なので時間があるから、たった今みた夢を忘れないう
ちに書いておこう。
・
その少年は美少年だった、年のころは10代後半から20代の前半。
顔立ちはダルビッシュとジャニーズを掛け合わせたような端正な顔立
ちで、日本人離れしたバタくさいシャープさがある。
だがその美少年は喋れない。
私?なのか分からないが、その美少年にケーキを食べさせている。
そして美少年がケーキを頬張っている顔に絵の具のようなもので
落書きをしている。
美少年は何かを言おうとしているが、口の中はケーキがいっぱいで言葉
を喋る事ができない。歪んだ唇から涎とケーキの残骸が見え隠れしてい
た。
場面が変わって、同じ端正な美少年の顔がある。
やはり言葉は何も発してない。
私?なのか分からないが、その美少年の唇をハサミで切っている。
折り紙をハサミで切るようにやっている、
美少年は痛そうに顔をしかめているが、血は一滴も出ていなかった。
電気メスで整形手術をするように、ハサミは少年の唇を奇怪な形へ変えて
ゆく。
少年は震えて泣いていた、だが言葉は一言も発してなかった。
ハサミはなおも容赦なく唇を切り刻み、最後には唇を全て切り取ってしま
った。
「削ぎ落とすからこそ美しいのだ」と、どこからか声がきこえた。
私が喋ったのではないが、それは私の声だった。
・
そして極めつけに、ナイフが出てきた。
少年の喉下にナイフを押し付けている、少年はその時ばかりは抵抗を
していたように思う。
そして、ナイフで少年の首を胴体から切り離していた。だがその場面は
影絵のようになっており、場面全体はうっすらとした暗がりの中だった。
「美しいからこそ、愛しいからこそ殺すのだ」
↑
そして、このセリフは「確実」に私が喋っていた。
何故確実と言えるか?
なぜなら、なんとその時私は目覚めていたからだ。
場面全体の暗がりは、私の寝室だったのだ。
・
こんな馬鹿な事がありえるだろうか?
夢の中ならまだしも、どこから夢で、夢の終わりがどこで、しかも
夢の終わりと思える部分では私は覚醒してセリフを喋っていいる。
だから今でも日記を書きながら夢をみているような気分だ。
・
私はそういった自分の怖さみたいなものを感じるときがある。
本当に覚醒していたのだろうか?寝ぼけていたのであれば助かる。
ジョナサン・デミも似たような夢をよくみるのだろうか?
一度ほんとうに夢占いの本でも研究してみようかと思ってしまう。
・
夢とは深層心理だ。
ならいっそう、そういった狂気を表現してしまえと必要悪の世界に
身を投じ(近年ではAV)てはきたが、どうしても自分の良心を裏切
る事に徹することは出来なかった。どこまでいっても中途半端な事し
か出来ずそれにも飽きた。現行法の上でも人間としての理性でもやは
り限界を感じた。
だから私の本質はピカロではないと悟り、そういった自分を変化させ
たいと願い現在に至るのだ。
反社会的なものの中にある魅力的な輝きを追い求めるのではなく、
大樹の陰と言われようが平凡と言われようが、社会が求める認める
場所の一員となり、そこに心の安住とか充実を求めたのだ。
私が渇望しているのは、人のために役立っているという自分であり、
そういった自分に満ち足りるべき筈だったのだ。
・
そうあるべき私が、その修行の最中にこんな夢をみてしまうとは!
悲しいものだ。
まだまだ心の修行が足り無すぎる、心の悪魔が少しでも入り込まぬま
で鍛錬しなくては。
その為には、もっともっと自分には苦行が必要なのだ。
今の私に本当に必要なのは自分の心の悪魔を封じ込むほどの苦行だ。
介護の世界はそれを私に与えてくれるだろうか?
変な夢をみるとちょっと心配になってくる。
・
178859 H22 11月11日 AM8時45分