雨 4

メイのクシャミはまだ治らない、できれば自然治癒がいいと思い医者
には診せてないが、そろそろ2週間になるのでちょっと心配。
ただの「ネコ風邪」だろうと思う、体温計で計ってみよう。

ペットを飼うと家を空けれないという気持ちがよく分かってきた。
普段からあまり外出しない私もますますそうなり、最近ではメイの習慣
に合わせてすっかり夜型になってしまい、いつまでも起きており朝の8時
頃ようやく眠るようになってしまった。
別に眠れないわけではない、夕方過ぎにはこうして快適に目覚めるのだし、
極めて体調はいい。

昨日の夜はまた格別だった・・・・
その会場のお立ち台のような場所で、ダンスのインストラクターだろうか、
容姿はメルモちゃんと松田聖子を足して2で割ったような、そう今で言えば
深キョンと上戸あやを足して2で割ったような、そう特別美人ではないが
フェロモンたっぷりで抱きつきたくなるようないい女だ。
そのメルモが会場でダンスのレッスンを指導している。ちょうどレッスンが
終了した直後で、メルモの体は汗に光りそのムチムチとしたボディーライン
がたまらなくセクシーだった。
会場はコンサート会場のよう、アイドル全盛期の親衛隊席を彷彿とさせてる。
私もなぜかその中の一員なのである。
その熱気と猥雑な雰囲気の中でメルモ先生は言う。

「今日のレッスンはこれで終わり!」
「告白タイムで〜す、告白しちゃっていい〜?」
すると会場からは割れんばかりの「い〜よ」コール。

「今日は泊まることろがありません〜!
 誰か泊めてくれない、
 熱〜い夜になると思うけど〜・・・・」
メルモ先生の告白に一瞬静まり返った会場は、やがて蜂の巣をつついたような
大興奮へ。
そしてその権利を懸けて大ジャンケン大会へと会場はかわった。

これじゃ「告白タイム」じゃなくて「おねだりタイム」じゃないか。
素直になれない私はそう思いつつも、勝算アリと胸躍らせている、なぜなら私
は一瞬先を予知する能力をもっており、ジャンケン勝負ならメルモ先生の権利
は私が奪取したも同然だからだ。
「これは願ってもないチャンスだ!メルモで裸の商売できねぇかな?」と、
不埒な妄想がよぎり興奮と冷静な、なにか凄い獲物を狙っているような少し
緊張した気持ちでドキドキしながら私はジャンケン会場へと向かった。

熱〜い夜になりそうだぜ・・・と。
緊張しながらも意気揚々と向かった。
ところが何故か・・・顔が痒い、くすぐったいのだ!
すぐそこがジャンケン会場だというのに・・・・・・・・

目覚めるとメイが私の顔を舐めていた。
夢のいい途中で起こされてしまったが、嫌な気持ちはしなかった。
「ネコが人間の夢に嫉妬するなんて聞いたこともないしな・・・」
単なる偶然か、ちょっと惜しかったけど。

確かに熱い夜だった、
私はときどきこんなリアルな夢をみる。
夢にどんな意味があるんだかは知らないが、書いておかないと忘れて
しまうので書いてみた。

143744   7月15日  PM5時45分