離脱作戦 1

飯田橋にある「東京しごとセンター」とやらへ行ってきた。
ここはハローワークとは違い、尋ねた一人ひとりにアドバイザーが
付いて就職の紹介や、仕事の探し方を教えてくれる財団法人。
ハローワークへは以前に探偵業をやっていた頃、調査員の募集という
事でこちらが人を集めていたので、そのハローワークに仕事を貰いに
いくなんて嫌だと思ったから。
ところがどっこい!世間の風は冷たいものだ。
こちらが要望するような都合のいいような仕事はなく、結局は「ハロー
ワークへ行ってみた方がいいですね」と言われてしまった。
造園会社の正社員として働くには、今の私にはちょっと荷が重い。どう
せそうするなら、せめて国家資格と技術を取得してからにしたい。
日雇いや、パート程度の作業であるなら、それでも充分なのだろうが、
それでは収入や将来の面で不安が残る。
私の希望としては、自分の都合のいい日にだけ自分の選んだ作業をした
いと思っていた。その間に資格と技術と業界のノウハウを吸収し、修業
と共に独立もしてやろうと目論んでいたのだ。
職人色の強そうな業界だから、その見積りや得意先を広げているような
営業活動など見たこともない、昔のすし屋みたいな感じだ。それなら
明朗会計で破格な設定にて営業し、人員はそれこそ何とかなる、と。甘
く考えていたのだ。
そしてノウハウを覚えてゆき、あちこちの造園業者と提携していければと
考えていた。
であるから、そのようなポジションでの求職はあるのか?と、仕事センタ
ーへ行ってみたというわけだ。
ところが求職情報では、当たり前の作業か限られた職域しかない。つまり
職人世界の正道である「デッチ」からなのだ。そういう面から考えれば、
甘いことのない厳しいが確かな業界であろうと言う事が、うかがい知れた
ので安心はした。
いずれは就きたいと思っている職業だし、どうせなら経営者として会社も
大きくしたい。現場を知らない経営者は弱いのは重々承知だ、でもそれ以
上に営業のできない会社はもっと弱い事も知っている。
42歳の私には、そんなに時間がない、だから焦る。
今のところハッキリ分かっているのは、せめて造園2級ぐらいは取得して
おいた方がいいだろうと言う事。職業訓練校でも当たってみようか?
そして今後の活動において、もう少しいい案はないだろうか?
AVの仕事もその気になれば、生活を維持する程度の収入にはなる、その
上暇も多いから、今までのようにダラーとしてなければ両立できるやもし
れない。
「・・・ん?元の木阿弥になってやおらんか?
 何のために2ヶ月近くもAVの仕事をしなかったんだ?」って言われそ
うだ。
確かに失敗だ、第一次AV離脱作戦の失敗は認めよう。
だが次回はスカッと抜けてやるぜ、そう遠くない未来に。


夏美の近況も書いておこう。
昨日電話したが出てくれないのでメールをしたら
「今日は彼氏と食事」だってさ。
そんな彼氏ホントにいるのだろうか?値打ちを付けているだけじゃ?
もうどちらでもいい、私はもう冷め始めつつ自分があるのを感じている。
彼女にしてもその方が都合がいいだろう。
魅力的な女性だから、会えばまた恋心が芽生えてしまうから、きっとこの
ままの間柄がベストなのかもしれない。
出来る事なら、このままの仲であって欲しい。

92066(240)  29日  PM7時6分