冥土の土産

臨戦態勢を整えようと気持ちの整理をしようとしてた今日の昼。
取引先の代表から、不意の来訪をうけた。
この様な時期に不意な来訪・・・しかも代表が直々とは・・・
私の勘は見事に的中した、取引先の用件は作品リリースの延期であ
った。
これで今年に入ってから、ロイヤルに次いで2軒目である。私は作
品を自前で立て替えているから、その分の制作費が全て自己負担で
ありガミを食う事になる。
深々と頭を下げられて「申し訳ありません」と言われると、もう
「仕方ないですよね」としか言えない。
業界の師匠が取ってきたくれた新しい仕事があるので、撮り溜めし
ている素材をそちらに廻せばいいのだが、もしその新しい仕事がな
かったら大赤字になるところであった。危なかしい話である。
もう1社、レギュラーで仕事をしている会社も私との取引に二の足
を踏んでいたのを先週、やはり師匠が話を付けてくれて別の企画を
没にして、私の方を続行することに決定したばかりである。
私の作品は一見鬼畜風なので、長寿シリーズになれない訳がある。
鬼畜モノとは瞬発力だけが見せ場であり、飽きがくるからである。
単体モノや、ドラマモノの様には見てもらえないものなのだ、そこ
が最大の弱点であり感嘆すべき点でもあるのだ、何故かと言えば、
私の作品は初期の作品から現在に至るまで全てが続きのあるストー
リーになっているからだ。何の脈絡もなく単発に作品を見てしまえ
ば単なる鬼畜かイジメのシリーズでしかない。それでは価値がない
のである、私より過激な内容の作品は腐るほどあるからだ。絵画で
もそうだろうピカソゴッホがいいと、今でこそ評価されているが
当時は気違い作品だと思われ見向きもされなかっただろう?
バブルの頃、金に飽かして世界の名画を脈絡も無く買い漁る日本人
を真の芸術家たちは冷ややかな目でみていただろう?
私の作品もそうなってしまう可能性が大であるのが感嘆すべき点で
あるのだ。私の作品を本当に評価しようと思えば、初期からの作品
と、このブログを読まなければ理解できぬものなのだ。
単なるエロビデオ(女モデルが主人公)ではなく、私(男の監督)
が主人公として、エロ地獄からの叫びを聞いて欲しいモノなのだ。
そういった作品は、今までには無い作品だからだ。そして新作が
リリースされなくなった頃には、「私はこの世にも存在してない」
という完結の予定なのだ。であるから、私は作品の本当の評価を知
らずに世を去るだろう。
これは冥土の土産であり、私の死後の楽しみなのだ。なんだか暗い話に
なってしまったが これはあくまで予定であり、まだまだ死ぬつもりは
ないから逆説として「現在は序章」であると、言いたいのだ。
私は昔から逆境に陥る事が多かったので、今もそうなりつつあると肌で
感じている。不思議なもので逆境という感覚も、慣れ親しんでしまうと
腐れ縁というか、懐かしい友と出会ったような「ようっ!」と、いった
感覚になってしまうから困ったもんだ。
本当は平穏を願っているのに、私はそういう星の下には生まれて来なか
ったようだ。
このブログにしても読んでる側は面白いかもしれないが、本人である私
は「たまったもんじゃねぇ」が、本音。
まぁ、これからどうやって這い上がるか見てのお楽しみだね。これから
も真実を書くから、読み落としをするんじゃねぇぞ! こっちは本当に
体を張ってんだからよ。(ちょっと鬼畜モードでした)

45099 (60)             PM5時35分