ダブルヘッダー

ユキコ本人から礼の電話があった、体調も回復しつつあるようで安心した。
彼女が出て行った原因は、やはり私にあった 冗談交じりで手錠をさせた事
が非常に恐ろしかったそうである、これからは気をつけなければならない、
病気の者には冗談でも試す様な事はしてはならないのだと、痛切に感じてい
る。父親を知らないユキコは「父親からお年玉を貰った事なんてパパが初め
てよ、もう嬉しくて勿体無くて使えないから貯金するの」と、かわいい事を
言ってくれた。私は哀れなこの子に、もっと楽しい時を知って欲しいと思い
「今度の日曜は釣りに行くけどどう?」と、聞くと彼女は一つ返事で「えっ
!いいの?」と、答えた。私は彼女に罪滅ぼしをできるならどこへでも連れ
て行ってやるつもりだ、但し再会できるならである。
ささみからもメールがあり、「F店にある荷物はいつ取りに行けばいいかな」
とあった。実はささみがF店を退転する際のイザコザで、ささみの仲の良か
った店員がもういないのだ、それで私に連絡して来るのだろう本来なら彼氏
ができたのだから、その彼氏が手伝うのが筋ってもんだろうが、私にすれば
かわいいささみに会えるチャンスだ、「沖ちゃんが手伝ってあげようか?」
などと 甘いというか、おせっかいなメールを返す私である。そしてささみ
からの返信は「ありがとう、ぜひお願いします。」だった。
きのう19日は、2回も撮影をした。まあまあの出来だった。二人目の21
才アパレル系のスレンダーの子は、撮影が終わっても暫く帰らず事務所で私
とAM3時ごろまでイチャイチャしていた、つまり撮影の仕事時間よりもプラ
イベートも時間の方が長かった。SEXはしてないが、道具で5回以上イカせた、
北海道出身の「ゆかり」は、上京して間もない。私が「2月には網走に流氷
見に行くんだよ」と、言うと「ずる〜い私も一緒に帰りたい」と、せがみ
まるでもう恋人気分のようだ。彼女も撮影は今日が初めてだそうだ、北海道
の田舎育ちで純情なのだろう、私の話にいちいち驚き感心している。ゆかり
の夢はフラワーアレンジメントだそうだ、私が福島の25万坪の話をすると
「絶対住みたい、私お花畑をやりたいの」と、目を輝かせる。 何故彼女は
東京なんかに来てしまったのだろう?ましてや私の作品などに出演してしま
うとは・・・彼女の輝く瞳をを見て、私は自分の業の深さを感じるのだ。