秋の戦慄

私は、ささみを新宿歌舞伎町にあるTという風俗店に預
けて働かせている。その店の店長から私に連絡があり、
今日、新しい子が入店したんだけどサービスをしっかり
やる子かどうか様子を見て欲しいと依頼があった。これ
はよくある話で私がフリー客を装い(サクラ)として、
今日入店した子のサービス内容を観察し、それを店に報告
するのだ、業界用語で「台」といわれている監査役だ。
店からの依頼なので料金はもちろん必要ない、優良店に
なると、お疲れ賃として報酬がもらえることもある、
今回は知り合いの店なので、まあ協力してやろうかなと
思い依頼を承諾した。時間が未定だったので私は店から
の電話を待っていた、風俗に興味がなくなっている私で
あっても、ただで新人と遊べるんだから役得なんだろう
なーなんて思いながら・・。
待つこと30分、携帯が鳴った 私は店からの電話と思
ったが、相手は思いがけずあの ささみだった。
何でささみが?私は不審に思いながらも大好きなささみ
からの電話だったのでいそいで電話にでた。
私    どうした?元気なの?
ささみ  うん、沖ちゃんは?
私    俺はいつもどうりさ、何か用事か?
ささみ  あのね、私 仕事やめたいの
私    ?!・・・・
私は久しぶりに戦慄がはしった、言葉を失ってしまった
ささみは、今の仕事を辞め、介護の仕事をしたいそうだ
私はやっとの思いで言えたのが「そうかよかったな、新
しい仕事がみつかって、応援するよ俺がジジイになった
ら介護してくれよ」  ささみは「沖ちゃん応援してく
れるんだありがとう!!てっきり反対されるんじゃない
かと心配だったの」ささみは、今までに無いような喜び
の声をだしていたが、私は泣きそうだった。
これがこの世界の宿命なんだ、どんなに世話をしても女
はいずれ去ってゆく、私が唯一信じ愛したモデルでさえ
去る時はあっけない、それでも私は祝福して送り出して
やらねばならない、もう言葉にもなら無いほど切ない、
妻と別れたときより辛い これが私の仕事の結末なんだ。
ささみささみささみささみささみささみささみささみさ
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