若者よ

若者よ

今の若者は「やりたい事が分からない、目標を見つけられない」などの酷評をする世間の風潮があるが、無理をするな。

それは当たり前だからね。
人は余程に困ったり逃げられないような立場に追い込まれた時に、打開策の一例としてやりたい事や夢を思いつくものなんだよ。
今の恵まれた環境のなかで、どうやって更に自分を鼓舞するような目標に出会えると言うのか?こっちが教えて貰いたいくらいだよ。

幕末に活躍し歴史に名を残した新撰組の面々だってそうだろ?
当時の人々は窮屈な無知な抑圧された時代に生きていた。
そしてある時、国の警護の仕事があると聞いたのが切っ掛けで後に新撰組となっていった。
つまりそれまでは、近藤も土方も何を志していいかも分からないただの剣豪の集まりだったんだよ。あんな窮屈な時代でさえそうだったんだよね。

今はネットがあるから豊富だよね。何が豊富かと言えば選択肢だろ?あり過ぎてどれを選べば自分にとりベストかが分からない、つまり何をやりたいか分からないって事なんだろうな。

無理をするな。
女は可愛いモノ、キレイなモノ、ドキドキなときめきを探しその先に安住を求める。
男は闘争と狩猟の本能に明け暮れやがては安住を求める。

そう、人が最終的に辿り着きたい場所はそこであって、やりたい事や夢はその過程なんだよ。運が良ければその過程を経験することもあるだろうが、今の幸せな環境を維持できればそれはそれで立派なことさ、無理な目標を作る必要もない訳だ。

ともすれば我々世代からは、古い精神論を押し付けられるかもしれないが、前述した通り人のやりたい事なんてのは、その切っ掛けに巡り合わなければなかなか発想すらないのが自然というもの、何も心配することもないよ。

私の知ってる範疇で君たちに教えてやれる事も少しはあるだろうが、果たしてそれが君たちの心にとらわれるかどうか。
その為にはまず私が君たちの立場になって考えてみないといけないと思っているよ。