山茶花の頃
気がつけばもう山茶花が咲き出す季節になった。
毎年の異常気象、つい先日も季節外れの「夏日」だったと
いうのに暦の上では明日は立冬ではないか。
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こんな出だしで「夏」という言葉から最近あった事などを書い
てみようかな、なんて思っている。
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この夏、介護の仕事の中に「小規模多機能」ってのがあるんだが、
その仕事を勉強しようと思い面接に行ったんだ。
私も面接だから控えめにすればよかったんだが、そのときに限って
将来の夢とか、こうあるべきだろう介護業界みたいな話を熱く語っ
ってしまったんだよ。
そうしたらさ、そこの施設長曰く
「あなたは介護の仕事なんてもったいないよ、介護の現場なんかし
ていると、ジジババのケツを拭いたりする技術云々でしょ。
僕はあれが嫌でねぇ、こんな仕事するつもりはなかったんだよ。
もっと面白いことをやりたいと思ってるんだが協力してくれないか」
と、まるで見当違いな施設長の言葉だった。
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「こいつ何言ってんだ?!」って私は思ったが、面接なんで一応顔を
たててやろうと話しにのってやったんだよ。
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そいつは介護の仕事をしたくてやっているのではなく、何かの拍子に
軌道にのってしまい、本当は別の事業を展開したいと思っていた。
そこへ技能調理師の免許をもち、ある程度人を使う経験をしてきた
私が面接に来たもんだから、そっちの話になってしまったのだ。
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兼ねてからシルバービジネスに於ける飲食業は、いまだ殆ど手付かず
の状態であるし今後伸びるであろう分野だとは睨んでいた。
何故なら、例えばファミリーレストランでお子様ランチやレディースの
ようなものはあるが、年寄りをターゲットにした商品は少ない。
これから高齢者が増えるというのにおかしな話ではないか。
であるから、そういった切り口もありますよとアイデアを言ってみた。
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するとそいつも調子よく「それだよ!」なんて言いやがった。
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私は半ば呆れていた。
何が「それだよ」だ、こんな事ちょっと考えれば誰でも思いつく事だ。
それに口で言うのは簡単だが、それを実現する為にはどれ程のノウハウ
や経験値や金銭も必要か、できるものなら俺が先にやっている・・。
などなど、思ったがここは面接。
ニコニコ顔で話を盛り上げてやったのさ。
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そいつの知り合いに飲食店(弁当屋)をやっている知人がいて、業績が
思わしくないので助けて欲しいと要請されている。
弁当屋の女房は痴呆症で、そこの施設の世話になっている。
その弁当屋を立て直して、将来的には老人食、シルバービジネスの足が
かりとしたい。(現時点ではあまり投資したくない、金がない)
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という主旨だった。
「介護の面接にきてくれたのに、別の話を振ってしまって本当に申し訳
ない」と何度もそいつは言っていた。
・
私もよせばいいのに、昔取った杵柄・・・
福ちゃん弁当の頃が思い出されて、それに助けを要請されてると思い。
広義の上ではこれも人助けかな・・?ヘルパーだしなんて感じで。
ちょっくら人助けしてやろうかって思ってしまったんだよな。
本当のところは介護業界の体質というか、あまりにも低脳な連中に辟易
として失望しまくっていたし、心だの優しさだのといったものより、や
はり今は金を求めるべきではないか?と思っていた時期でもあった。
心の悪魔が微笑んでいた訳ではないが、その弁当屋を立て直した後、
シルバービジネスの取っ掛かりとして突破口を掴めたとしても、二度と
今回面接した介護施設の施設長とは会うつもりはなかった。
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てな事で、弁当屋を助ける事になった。
ところがだ!
運命の悪戯とでもいうのだろうか、私の人生の中ではよくある事だが、
その弁当屋の社長がとんでもないヤツだったのさ。
その話は、この夏のお笑い。
ちょっと面白くて、今思い出しても噴出しちゃう話なんだけど長くなる
ので機会があれば書いてみたいと思う。
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さて、夏に関するお題では・・・
常夏の国ミャンマー、妹がミャンマーから帰国してきた。
妹と妹の友達(女)の2人の旅物語もなかなか乙。
ミャンマーって聞いても、あまりピンとこないのが普通ではないだろうか?
アウンサン・スーチー、ビルマの竪琴、軍事政権、ぐらいの連想しかない。
そのミャンマーで、妹たちは生計をたてて暮らしていこうと考えていた。
結婚しようと思っていた相手がいたらしい。
ミャンマー人は揚げ物が好きだそうだが、コロッケというものがないそうだ。
それならフライドチキンなら売れるだろうと、どうせなら養鶏から本格的に
やる事にしたそうだ。
土地を購入し、家屋と養鶏小屋を建て、井戸も確保したそうだ。
広い土地の敷地内には大きなマンゴーの木が14本もあり、実をたわわに
実らせている。養鶏小屋には500羽の鶏を飼育し、作業員まで雇っている。
さしずめコーヒー農園を経営する富豪のような気分だったのだろう。
少なくとも私にはそう思えた。
ミャンマー人の所得は少ない、土地購入などの全ての投資は妹たち2人だ。
「よくそんな大金貯めたな、いくら金つかったんだ?」と訊ねると、
「1人20万だよ」と、笑っていた。
そういう世界というか、価値観もありだなと思った。
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もう一つ夏に関する話と、夏、夏とくれば最期に冬の話も。
やはり常夏の国シンガポールに住んでいる弟に子供が生まれた。
私にとっては2人目の姪っ子。
兄弟の中でも一番仲がよく、可愛いと思っていた弟に子供。
七つ歳が離れているから、子供の事だけでも私は7年も追い抜かれてしま
った計算になる。
もっとも商売の方では遥かに水を開けられているが(笑)
なんとも切ないものである。
お祝いもまだ渡してない、何か特別な記念になるものと考えているが、
この経済状況では妙案が浮かばない。
スネ夫の親戚のように、欲しそうな物を羽振り良くしてやりたいのだが。
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さあ本日最後の真打。
実はこの話を書きたくて、今日も長々とやっていたんだよ。
夏に関わる冬バージョンね。
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弟の子供の名前が「なお」って命名されたのよ。
実家じゃ、「なちっちゃん、なっちゃん、」てね。
このブログを前から読んでる皆さんなら、聞き覚えのある名前でしょ。
ふふふ・・・
そう、あの夏美こそ、今日の陰の主役なのさ!!
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先日夏美にメールしたんだよ。
「実家では(なっちゃん)が大ブームです。生まれた姪っ子の名前が
ナオだからです。家族で(なっちゃん)という言葉がでる度に夏ちゃ
んを思い出しています。」
ってさ。
そうしたら、普通「おめでとう」とか温かい返信してくるでしょ?
ところがどうよ、あいつの返信は、
「そうなんですね」
だけだぜ!
まったく極寒のような冷たいメールに腰が抜けそうになったぜ!!
・
これからの季節にはピッタリだったかもしれないが・・・
もう会うこともないと思うが、もし今度があるとすれば、もう容赦は
しないぜ。
今の俺は仕事じゃ優しいツラして真面目やってっけど、プライベート
ではそうもやってらんない。
これってAVの頃の逆パターンみたいだ。
・
う〜ん・・・
やっぱ何か違う、違う、ちがう
そういう自分を捨てたい訳で、そういう自分はブログの中だけでいい?
何か解らんが、まだまだ修行不足、未熟な私の今日この頃でした。
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223293 H23 11月7日 PM11時15分