昨日の夢
そこはエンジェルフォールが流れ落ちるような場所だった。
アマゾン奥地の密林に住まう部族みたいな、現代の文明ではとても
理解できないようなそんな風習をもった人々がいて、ちょうどその日は
彼らの祭りの日だったのだろう。
彼らはインディアンではなかったが、それに近い色だったような気もする。
そしてそのすまいは不思議と普通の日本の二階建て住宅だった。
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私が二階へ上がっていくと生贄の男が儀式を受けた後だった。
その男は顔中が火を押し付けられたように焦げていて、両目にはドロドロ
に煮解かした銅のような色の金属のようなものが流し込まれていた。
そしてまだ男は微かに息があった。
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さぞかし熱かっただろうと思い、何故こんな惨い事をするのか聞いてみると、
土着民のような女が日本語で答えた。
「私たちはお楽しみの最中なの」
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たしかによく周りを見てみると、男も女も乱交パーティーの真っ最中で、
パーティーの仕上げのデザートとして生贄の男が息絶えるのを待っているので
あった。
彼らは人食い人種ではあるが、生きているうちは喰えないらしい。だから生贄
の男が死ぬのを舌なめずりしながら待っているのだ。
親子らしい会話も聞こえる「ママお肉まだ〜?」「もうすぐよ」みたいな。
※ここで解説。
文明人には野蛮と思われるこの風習も、この地域では伝統の慣わしです。
あなた方が野蛮と思われる彼らでさえ、生きている命に敬意を表してその生贄
の命が尽きてから食べるというのに、日本人のあなた方はどうですか?
生け作りと称してまだ生きている魚や海老を、まるでからかいながら箸で叩いた
りして楽しんで食べるじゃないですか。どちらが野蛮か解りませんよね。
・・・・
さらに解説は続く。
この男を生贄か、部族抗争で捕らえた奴隷とでも思ってませんか?
違いますよ、この男は我々の中でも位の高いさる高貴な家系の方です。その家系
は代々大事に育てられた自慢の息子に成人の儀式として行うのです。せまい部落
の中であまり人が増えすぎないようにする先人の知恵なのです。
肉体を食べられても永遠に部族の神として存在する誇り高き死なのです。
それに熱い、痛いなどの感覚は殆どないのです。伝統の秘薬を飲んでいますから、
儀式の最初から彼は虹色の夢を見ながら死んでゆくのです、それを彼は幼い頃より
望んでいました、今日は晴れの日なのです。
・・・・
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私はすっかり言葉を失った。
ただそんな家系に生まれなくて良かったとだけ思って解説を聞いていた。
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その儀式の名前を「ンガンダ」だったか「ウバンダ」だったかハッキリ思い出せ
ない。
儀式のあと生贄の顔に被せる面もある。それは祭りの屋台などでよく売っている
ウルトラマンの面を少し丸くしたような面で、その名は「ホッシャンマン」という。
どこかのお笑い芸人の名前みたいで笑える。
その面を指で触ってみたら電子レンジで温めた器のような熱さで、
「熱ィッ!」と思って目が覚めた。
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解説つきの変な夢だった。
おかしなことに二度寝したら、もう一度同じ夢をみた。
昨日焼肉を食べたからこんな夢をみたのだろうか?
私はいつも変な夢をみる、たまには夢精しそうな夢をみたいもんだ。
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134220 1月15日 PM7時35分