昨日の続き

スカウトマンは未練があるようだったが、背に腹はかえられないのだろう
しぶしぶ承諾した。
「何が納得できないのか聞くから言ってごらん」と、聞くと彼は言った。
「スカウトした女の子と初めに仲良くなって(SEXして)友達感覚になって
それから仕事を回した方が心も打ち解けていいと思うんです、ですから一番
に沖本さんのところに連れてきてるんですよ」と。
彼は彼なりに考えているようだ、確かに今でも「SEX管理」という方法で
女を管理しているプロダクションもあるだろう、だがその考え方は古い。
女の立場にたって考えれば、今から自分の体をあずけようとしている相手に
いきなり手を出されて信頼できるだろうか、何回か抱かれたぐらいでライバ
ルよりいい仕事を回してもらえると思っているだろうか?そんな女は頭の弱
い女か下心満天の女だ、そんな女とヤッたところで裏切りの契約行為にしか
過ぎないではないか。私が求めているのは、やる気のあるいい女だけだ。
そういう女は裏切ることもないし、こちらが誠実に接すれば確実に金になる
というものだ。
それを分かり易くスカウトマンに説明してやり、あらためて「この12人
のリストの中に何人そういう女がいる?、もしいるなら連れて来て」と、言
った。
スカウトマンは、やっと理解したのか「それでしたら 心を入れ替えて連れ
て来ますので、あとは沖本監督の眼力でお願いします。」と、言い帰ってい
った。
その日の夕刻、再度スカウトマンからTELがあり、女を連れて来るという。
PM5時、連れて来られたのはコロンビア人のサラだった。
プロフィールは、T167、B98(J)、W61、H92、 32歳。
とても32歳には見えない峰不二子をブロンド美人にしたような女だった。
脱がせてみると外人特有の威圧感さえあるような、はち切れんばかりの体で
あったが、惜しむべくは腰に大きな刺青が彫ってあった。
身分証明やビザはあるようなので、外人を扱うメーカーなら仕事がないこと
もないだろうという程度の女だ。
サラに仕事に対する心構えを聞き、来週中に今度は一人でここに来るように
指示し帰した。これでサラが来週中に再来するようなら私も真剣に営業しよ
うと思っている。

22979(91)         3日 AM0時20分