非常識な色情魔

昨日の3時に女は来なかった、スカウトマンからのメールで「メイク中
なので遅れます待たされてイライラしてます。」と、あったので 仕方
なく待つことにした、待つ理由としてもう一つ スカウトマンによれば、
その子は単体間違いなしという事だったので、私にもスケベ心があった、
ここで短気にならず待とう、さぞやいい女なんだろうメイクに人を待たせ
るぐらいなんだからなぁ・・という気持ちがあったからだ。
待つこと2時間、スカウトマンが連れてきた女を見て、私はブッたまげた。
「たまげた」というより「唖然とした」と、表現した方が正確かもしれな
い、若い彼女はスカウトマンの言う通り 服の上からでも想像できる豊満
なバストと、くびれたウエスト、全体的にしなやかな体つきで、顔はベビ
ーフェイスである。
ところが汚いのである、コートのベルト通しはちぎれ、ポケットや袖のあ
たりは手垢で汚れている 髪もボサボサ 私を待たせてしていた筈のメイ
クなどカケラもなく、ルージュさえひいてない 前日深酒をしてそのまま
寝込んだのだろう、片方の目だけアイラインとシャドウがしてあり、それ
も醜くにじんでいた。
しかもしかも、彼女は自分が何故 私と会っているかも、その理由を知ら
なかった。 私には全てが解った、スカウトマンの一人芝居だったのだ。
この女が「単体候補」なら、ウチのユキコはアイドルじゃないか!と、思
いながらも、スカウトマンがこの女を私にどう売り込むのかみてみたくな
り二人に言った「いい子じゃないですか、さすがですね〜どこでこんな子
探してくるんです?ねえ彼女、君もここが どこなのか判っているの?」
するとスカウトマンは「スンマセン!!何も説明しないで連れてきました
僕はただ監督に彼女を会わせたい一心で・・彼女に幸せになって貰いたい
から、どんどん稼いで、どんどん綺麗になって、いい人生を送って欲しい
んです、今日だってちょっとHすればお金に・・・・」スカウトマンは心に
もないセリフで熱弁し、私への釈明の途中であるにもかかわらず、女に抱き
ついた。通常であれば、この場面からカメラは廻り出し私は二人のSEXを
撮影しながら女を口説くのだが、その日の私は「汚れの裸」など見たくも
なかったし、色情魔の見境の無い欲望を満たさせてやる気もなかったので
「あ〜悪いけど、あと30分で来客があるんだ 続きは外でやって」と、
言い 二人を追い返した。この間20分弱、2時間も待たされた挙句の果て
の出来事である。こんな連中を相手にするのも仕事だからである、こんな
連中の何人かの中から「モノになる」女は突如現れるものである。
日曜は仕事を一切離れる為に実家に行く。
大寒が過ぎたと言うのに、益々寒い。こんな寒さの中でも梅は凛とした姿で
咲き、高貴な香りを漂わせ もうすぐ春が来る事を知らせてくれる。