釣りの反省

低血圧で早起きが苦手な私だが、今日などはAM4時には目覚めて
5時には池袋駅にいた。好きな事をやるときは皆誰でもそうだろうが、
これは如何に人間という生き物が、精神に支配されているという証明
の一つと言える。若いときは精神の事など隅において、むしろ精神的
に弱い事は恥ずべき事であり、肉体的に勝っているほうが優れている
と錯覚していなかっただろうか?私は錯覚していた。
歳をとるとそれが分ってくる、精神的な成長の方が重要である事に。
簡単な例だと、私は学生の頃 勉強する奴は馬鹿だと思っていた、学
歴社会に甘んじ、そこにしか縋れない哀れな連中だと思っていた。
自分に自信がないから既存の制度に従うしか能の無い奴らだと思って
いたのだ。 でも勉強の出来る奴ってあれも素質の一つなんだよね、
強健な精神力を持った人の特技だったんだよね、それに気付いた時に
私は学生ではなかったから、結局私の方が馬鹿だったという事になる
。何でこんな事を考えていたかといえば、新幹線に乗り込んだ人の中
で釣りの格好をしてるのは私だけだったんだよ、その時ふと、「俺は
何やってんだろう?こんな不景気な時代に遊んでていいのか?」と
思ったんだ、まわりの人はスーツ着て朝の早くから出勤なんだろう?
皆いいスーツ着ている割にはコンビニで買ったような質素なパンを食
ってたけど。それも倹約してるからなんだろうなと思うと、私も釣り
へ行くのに新幹線を使うのはやめようと思った。真鶴駅から港までタ
クシーもやめて、一度ぐらい歩いて行ってみよう。今までは車で行っ
ていたから気が付かなかったけど、早朝出勤しているサラリーマンの
姿を見て反省した一日だった。私がしていた「一人の釣り」とは、
療養を兼ねていると思っていたが、療養の名を借りた只の暇つぶし
だったのではないだろうか? もっと精神的に強くならなくちゃいか
んな〜と 今日はそればかりを考えながら釣りをしていた。

46654(69)           PM11時10分