警戒か、判断か。

PM8時、撮影も無事終了し一息ついている。
昼間穏やかに晴れていた外も、この時間ではすっかり暗い。
私の仕事はこういう仕事であるから、連休も祭日も関係ないが今日は
休みたかった。昨日台風並みの風が吹き海も荒れていたからだ、嵐の
後は大物が釣れると相場が決まっているからだ。どうしても30cm
以上の大物を釣りたい。F氏が送ってくれた磯場の航空写真の本を見
ていると体がウズウズしてくる。
もう一つ、今季の春には納得してない。
花の観賞を趣味としている私にとって、この季節感の狂った慌しい春
の訪れにはペースを乱されてしまう。梅と桜が同時期に開花するなん
てピンボケしているように感じるのだ。梅は寒風の中に凛と咲いてこ
そ、それを愛でるに値するものだ。
日本には四季があり、それぞれの季節に合わせ無意識のうちに記憶を
刻み込むものだ、だから日本人は優れた記憶力や文化をもつ事ができ
たのだ。適度な四季のない国、例えばシンガポールに何年も住んでい
る弟に言わせると、「誰と何年前に会った」かという記憶の感覚さえ
鈍ってしまうらしい、そして時間の経過も早く感じられるそうだ。
つまり私が言いたいのは、狂った季節感が原因で生活や仕事に於いて
思わぬ判断ミスをする可能性が高いと言う事だ。一番好きな季節が春だ
というのに、その春に警戒しなくてはならない事が納得できない。
私の仕事は、ある意味人間観察の要素を大きく要求される。どの人間
に対しても「同じで良い」という対応は一つもない。一つの判断ミス
が命取りとなる危ない綱渡りなのだ。だからこそ私はミスを恐れる。
明日会う予定になっている子は九州出身の20才。
「料理、掃除が大好き」な上玉だそうだ。話を聞くと住む処にも困っ
ているそうなので面倒をみてやりたいが、何となく引っかかるものが
ある・・そうだあのユキコとパターンが類似しているのだ。
彼女には消耗させられたから、もう二度と住み込ませて面倒をみるの
は嫌だと思っていたが、明日の子はスカウトマンDの「一押し」なの
で大丈夫だとは思うが・・・・・。もしかしたら、明日その子に会お
うと思っていること事態が もうすでに判断ミスなのかもしれない。
判断がミスってないか非常に不安だ。

46412(788)19日〜21日      PM9時35分