コントロールケーブルの森 1

三芳町藤久保。
藤久保小学校から並木幼稚園の方向へ更に進むと大井地区へ出る。
行き先は畑が広がっており、そのちょっと先にコントロールケーブルと
大きく書かれた看板を掲げた工場があった。
その工場の裏手は武蔵野の面影をそのまま残したような雑木林があり、
手入れもされてないその雑木林は工場の裏手から西側へ向かってあり、
まるでそこだけ開発から取り残されたように存在していた。
40年前の子供たちは、そこを「コントロールケーブルの森」と呼んでいた。
夏休みにもなると子供たちは誘い合わせ、まだ夜も明けぬうちから自転車を
こいでその森へ向かったものだった。
昆虫採集が目的だった、上級の子供から「カブトムシやクワガタは朝早くな
いと捕れない」と教えてもらっていたので、低学年の子供までが早起きして
いたのだった。
私が初めていったのは2年生の夏だった、一つ年上の兄にくっ付いて上級の
子供たちに混ざって参加した。人数は5,6名だったと思う、その中で私は
最年少だったと記憶している。

157762  H22 2月25日 PM11時30分