月岡温泉
盆も明けようやく夏らしい日差しの日々がやってきたが、暦のうえでは
もう秋。蝉の声も心なしか夏を惜しむように聞こえる。
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弟が帰ってきたので半年振りに真鶴へ釣行。
少し見ない間に海の様子が変わっていた。
潮が悪かったせいか午前中は殆ど釣れず、久々のボーズかと思った。
午後からアイゴという近年まであまり見かけなかった魚が沢山釣れた。
このアイゴという魚、引きはいいので釣りとしては面白いが代表的な毒魚。
ヒレの先端は鋭く尖り、それに刺さると毒があって痛い。私らはアイゴが
釣れると「うわっまた毒魚だ〜」と、すぐにリリースした。私も針を外そう
として毒のトゲに刺さってしまった、刺さったというより軽く触れたという
感触だったのだが、それでもかなり痛かった。すぐに血を吸い出して応急処置
をしたので事なきをえたが、物の本によれば腫れてズキズキ痛むらしい。
私の場合はたまたま浅く刺さった程度だったから軽症だったが、それでも帰る
頃まで蜂に刺されたような不快な痛さが残った。
家に帰ってパソコンでアイゴのことを調べてみると、以外にも高い評価の魚で
あることに驚いた。味も美味だそうなので次回は持って帰ってみよう。
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17日〜19日は恒例の家族旅行。
新潟月岡温泉の「華鳳」という宿でゆっくりした。
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宿も部屋といい料理といい申し分のなかったが、この度はいつもの旅行とはちょ
っと違う気分だった。
メイのことが気がかりだったのだ。
釣りへ行ったときもそうだったが、出掛けるときはメイの寂しそうな声に後ろ髪
を引かれる思いで家を出て、帰ってきたときのあの嬉しそうな声というか、切なく
なるほどの声と甘え方。
あれをされちゃうと・・・「もう離れないからねっ」って思ってしまう。
留守中にしでかしたイタズラも怒るわけにもいかずシツケにも困ってしまう。
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そんな訳で今回は少し憂鬱な気分で出発し、旅行中も気がかりで早く家に帰ってや
りたかったのだ。
丸二日間も留守番をするのはメイにとっても初めてだった。
今回旅行から帰ってきたとき、私に対するメイの反応は凄かったな〜
体を摺り寄せるのではなく、頭突きのように頭をぶつけてくるのだ。
声も「ニャー」ではなく「メー」だった。
まるで怒っているように、何かを訴えるような声で10分近くもメーメーと。
「お前ネコだろ?ヤギじゃないぞっ!」って言っても頭突きを繰り返していて、
口移しで水を飲ませてやるまで納まらないのだった。
私がいままでどんな生き物からも人からも受けた事のない程の愛情表現だった。
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計算の無い生き物の愛情表現、これが癒しってやつなのだろうか?
こういう優しさみたいなものを受けると、こちらも優しい気持ちになるものだ。
だから当初は「虚勢は飼い猫として最低限必要」と納得できたが、今ではそんな
可愛そうなことできるか?と疑問に思っている。時々世間を騒がせている犬屋敷
ネコ屋敷、あれの持ち主の気持ちが分かるような気がする。
人間の決めた勝手なルール、されどこの世は人間社会。無駄な殺生を防ぐ意味でも
虚勢は必要なのだろうが・・・決断できない。
これが父親が言っていた「苦労を背負い込む」ってことなのだろうか?
それとも私は気が弱っているのかもしれない、無防備に万歳をするように伸びて
寝ているメイを見て、あんなふうに生きれればいいと思っても現実にそれは無理。
ましてや私は、戻ることのできない橋を渡ってしまった人間だ。そう今はちょっと
した迷路を迷っているだけ、やがて行くべき道は見えてくるだろう。
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まぁボチボチ夏も終わるだろうから、そろそろ何かやんなきゃな〜。
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145492 H21 8月21日 PM11時40分