明日から

「次は池袋〜」の車内放送が入り、
街明かりが段々と近づいてくる風景を埼京線の車内から
私は見ている。
車内のガラス窓に自分の姿が鏡のように映り、それを見る私。

連休疲れしている顔ではない、
穏やかな安堵した顔でもない、
街の明かりに怯える顔でもない、
憎んでいる顔でもない、
険しい顔だなと思う。

明日からの生活を考えると、
「暗黒の大都会が地獄の口を開けて待っている」みたいな
絶望的なものでもない。
「酒池肉林な香水や新札の匂いがする」みたいな
欲望渦巻いたギラギラしたものでもない。
「嫌いなくせに、どこか安心感があるんだな・・・」みたいな
諦めにちかいような、
これが人間の帰巣本能ってやつだろうな、しょうがねぇな・・・
そんな気持ちで自分を見つめているだけ。

明日から、どんなストーリーが私を待っているのだろう?
明日になれば、きっと今と別の感情で生きているのだろう。
明日を生きるのは、私のような人間にはたいへんだが、
明日になってしまえば、なんとかやっているだろう。
その毎日の繰り返しなのだろうが、
機械的な型にはまった生き方だけはしたくない。
自由業だからそれなりに、自由に生きさして貰ってるだろうから、
それだけでも感謝しなきゃいけないよね。

108183 5月6日 PM11時25分