ミネラルウォーター

疲れた体で夜遅くに寝て、早朝だというのに目が冴える。
新聞配達のバイクの音がする、こんな早くから仕事をする奴もいるんだ
な・・・などと考えていた。

やはりこんな時は寝てないで日記でも書いてみよう。
未明から早朝にかけて眠れないのは、きっと不眠のサイクルが近づいて
いるからだろう。昼の撮影が終わったら眠気もくるだろう。

時折、ザァーと降ってはすぐ止む雨。
台風の雨の特徴だ、まるで私の仕事の様で面白い。私の仕事や人生もも
う少し穏やかであればいいのにな。若い頃は短命でもいいから、波乱万
丈な小説に書けるような人生や仕事を望んでいたが、最近では平凡こそ
が幸せなんだなとつくづく思う。
そうだ、仕事について考えていたんだ。それを書こうかな。

面接に来る女で、「AVなんて」または「風俗なんて」みたいな言葉を口
にする奴が時々いる。そういう奴は、どちらかは妥協しているが片方を
強く否定する傾向にあるものだ。
その言い分はごもっともだし、個室型とメディア型に大分される事も知
っている。
だがどうだろう?一般から見れば、同じような事ではないか。その仕事
を隠しているか否かの違いではないだろうか?
仕事内容に多少の違いはあれど、裸の商売であることに変わりはない。
では、何故どちらかは肯定または否定などの選択をするのか?
それはその女の、「必死度」に他ならない。砂漠で喉が渇いた時に「私
は富士の天然岩清水を」なんて言うのは、立場が分かってない愚かな人
間の言う言葉だ。「東京の水道水だっていいじゃないか、なにも海水を
飲ませようってんじゃないんだ!」そう言いたいものだ。
そう言ってやる代わりに、その女の仕事欲を査定してやるだけだ。
不景気の影響で、裸の商売も年々苦しくなってきている。企業努力の結
果として女のレベルもグッと向上し、利用する者からは喜ばれているか
もしれない。「もっといい女を、レベルをもっと!」と、まるで日本の
高度成長期みたいな、無理難題を要求するのもいいが、女の必死心にも
関心を配ってやって貰いたいものだ。やる気のある女はエロチックなも
のだ、だが開き直った女は無様である。この紙一重の違いを「〜なんて」
という短い言葉は代弁しているのだろう。
私も、その違いを見極められるうちは、仕事をしようと思っている。
さて、今日の女はどんな言葉を口に出すのか?

67239(77)    6日   AM10時5分