赤い月
体調がだいぶ良くなってきた。
歯の痛みも嘘のようにひいている、虫歯じゃなかったのだろうか?
昨日は友人が遊びに来て釣りの話に興じた、その友人は最近に長男が生ま
れたので大物が釣れたら届けてあげようか・・・などと思い終止和やかに
今後の釣行の計画などを楽しんだ。友人が帰った後、夜の街にラーメンを
食べに行ったころから、また不調になり事務所へ帰ってきた時にはなんと
もいえない嫌悪感、あの独特の感覚に襲われた。
何かをしなければと思いつつも体も動かず、頭も回らない。眠いのか眠く
ないのかさえ分らない程思考能力が低下してしまうのだ。暫らくボーとし
ていたが、夜風に当たって体が冷えたのが悪かったかと思い、暖房をした
部屋の中でニット帽とダウンを着たまま布団にもぐり込み寝た。これは衝
動的な行動ではない、以前サウナに入ったら体調が良くなったのを思い出
したからだ。今回も寝汗をかけば治るだろうと考えたからだ。
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明けて今日、体調がだいぶ良くなり、歯の痛みもひいている、虫歯じゃな
かったのか?という状態になっているのだ。
先程まで20年来の友人が相談に来ていた、その人は同じ業界で働く人で
私より4つ歳が先輩の将棋友達。相談というのは、私と同じような症状の
モデルを抱えているのでどのように対処すればいいのかを、同病の私に意
見を聞きに来たのだった。その子は20歳そこそこの美形の子だそうだ、
そんな歳で可哀想だなと思いながらも、私は医者じゃないんでベストの方
法なんて分からないが、「人によって原因も、そうなったときの対処も異
なりますからね、仕事のドタキャンが心配なら迎えに行ってあげればどう
ですかね?この病気を口実にドタキャンしようとしてるなら、それは当日
に使う手でしょうから、今回は大丈夫だと思いますよ。」と、友人を安心
させるように話ながら、そんなに美形でいい子なら俺も撮影してみたいな
などと思い、不埒な不幸フェチな自分を感じていた。
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赤き月・・・・昨日の夜から今日の朝まで考えていた事なのか、夢だった
のかどちらか分からないが、赤い月を見ていたような気がする。
ドラマのような話だが、どこか高いビルの屋上で春風が吹いている、私は
屋上のフェンスから身を乗り出して下を見ている。一歩踏み出せば、ツバ
メのように急降下して楽になれると思いながらも、そんな度胸もない私は
一歩踏み出せないから今があるんだ、そうだこれでいいんだと。真っ暗で
何も見えない夜景に不思議と赤い月だけが見えていたような・・・。
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軽度の私でも周期的に嫌悪感に襲われ、それを抜けると今度は猛烈に絶好
調になる。まるでジェットコースターみたいな繰り返しが特徴だ。規則正
しい生活と集中できる何かが必要だというところまでは分かってきた。あ
とは独自の治療方を自分で見つけることも大事かな、医者は薬をくれるが
薬では治らない、むしろ私の場合は悪化した。今回症状がでたのでまだ私
は完治してないと実感したが、そのインターバルが長くなっているので良
い方向へ向かっているのだとも思っている。
とりあえず規則正しく自分を律する何かを、探してみようと思う。
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35696(187) 6日〜8日 PM3時10分