旭日作戦

入念に計画された極秘任務を遂行すべく作戦開始。
早朝5時、重要物資を入手せんと勇んでBN公園へ。
昨日の台風後というとこで、さぞかし大量の収穫であろ
うと期待してF氏と二人で出撃。
台風の風は昨日の夕方には弱まってしまったが、その後
通り風が吹いていたので、夜のうちに落ちたギンナン
今日の夜明けとともに誰もいないうちに拾い集めようと
いう、奇襲作戦 名付けて「旭日作戦」であった。公園
駐車場への入り口は、この時間はまだ閉ざされており、
他の車両が侵入した形跡はない、これは好都合!とばか
り我々は車両を乗り捨て、公園の裏手より急な斜面を下
る事を決断、夜露に濡れた足場の悪い雑木林の道なき道
を、ひたすら前進!目的地を目指す、ぬかるみに足をと
られ薮蚊にさいなまれ、それでも倒木を乗り越え、一度
の休息も摂らずに一気に斜面を下りなくてはならない、
夜が明けてしまってからでは、近所の早起き老人部隊に
先をこされてしまうからだ、老人部隊の目の利かない夜
明け前に到着しないと意味がないのだ、我々二人は「も
うすぐだぞ」「がんばれ!」とお互い励ましあいながら
眼下にせまる公園の敷地へと進軍を敢行した。
公園に到着、狙いをつけていた銀杏の木の下へ急行する
と、そこは足の踏み場もない程、熟したギンナンが落ち
ている筈だった・・・。嗚呼ところがギンナンは一つも
見当たらず、無残に散り落ちた銀杏の葉があるばかり、
老人部隊の姿もなく、すでに撤収した後のようであった。
悔し紛れに銀杏の大木を蹴ってみたがビクともしない。
我々はまたしても老人部隊に先手を取られてしまったの
だ、「恐るべし老人部隊!!」 だが戦いはまだ終わっ
たわけではない、銀杏の木にたわわに実るギンナンの実
を、ぐっと睨み「次回こそは!」と闘志を燃やす二人で
ある。上空はさわやかな秋空であった。