体調が思わしくないせいか、撮影が立て込んでいたせいか。
それとも「楢山節考」という小説に出会った衝撃か。
気が散漫になり集中できない。
撮影だというのに性欲も湧かずに不能気味。
私は今、凄くもろく弱まっている、全てに自信がない。
これは鬱病の病み上がりの感覚ではない。
夏風邪の病み上がりの感覚でもない。
まったく別の、何か分からないが今までにない感覚が
私を支配しようとしている。

ささみと出会った頃の感覚と似ているが違う。
気が抜けたように力が入らない。
これは、何か新しいモノが自分を変えようとしている。
そんな感覚。

今日はまだ食事もしていない、でも腹も減らない。
一日眠くて集中できない筈なのに、頭のどこかで気付いた事を
何度も反復している。その反復している何かが分からない。

もう一人の自分が「こいつどうしたんだ?」と静観し、
もう一人の自分が「それをかいておきなよ」と急き立てている。
だから今日は、いつものようにストレス発散では書いてない。
冬眠前の動物の感覚?みたいな感覚。
何か忘れている大事な事を「早くしなさい」と、言われている
みたいな。
でも、それが何か分からない。もどかしい眠気のような感覚。
自信もないが不安でもない。
有であって無ではないが、無であって有ではない。
ヘンなお経の解釈に出てくるような、とっても不思議な感覚。

説明もできないから、この辺でやめておこう。