第四単元

AVメーカー数社と、その審査団体であるビデ倫が摘発を受けたようだ。
ビデ倫といえばAV創世記からの老舗審査団体であり、レンタルメーカ
ーの作品は、ビデ倫の審査済み作品として面白くない事でも有名。何故
レンタルメーカー作品が面白くないかと言えば、大きなモザイクと作品
内容の規制があまりに多い。私もビデ倫審査に作品を出すときは、ちょ
っとした工夫をしなければならなかったのを思い出す。ビデ倫に勤めて
いるオッサンたちは警察のOBだ、世に言う天下り先の一つである。
現職だったころは辣腕の出世頭だった連中なのだろう、その連中が警察
を退職した後ビデ倫へ天下りし、月に１００万近い高給を貰いながらビ
デオの内容やモザイクをチェックしているのだ。つまり信用性が高いと
いう事で、流通業者からもビデ倫作品なら間違いないとも思われている。
そのビデ倫作品を扱ったメーカーが、「猥褻物陳列」などの容疑で摘発
を受けたのだ。これがどういう事なのか分かるだろうか？
平たく言えば競争での過剰サービス、チェックミスである事故、とも解
釈できるだろう。実際にもそのように処理されると思う。しかしその根
底には、AV業界はあくまで必要悪の世界であり、たとえビデ倫であろ
うとも厳しくするという「見せしめ」の要素があるという事を、業界人
なら自覚するべきなのだ。
今回摘発されたメーカーの中には、知り合いもいた。
その知り合いとは、私がお世話になった方の別荘で知り合った。実際に
は営業先で見かけた事もあり、やけに腰の低い男だなという印象はあっ
た。だが改めて紹介され、実は内弁慶でイケ好かないタイプの男である
のが判明したのだが・・・。
―その別荘での会話―
私がどんな作品を作っているのかを知りたがったので。
「スカウトマンが連れて来た女を口説くんですよ、教育も含めてですけ
どね、その流れを一連で撮影するわけですよ、だから失敗も成功もあり
ますね。リアクションがクサイ作品なんて見る気もしないでしょ、私は
他に何も取柄がないけど、その部分だけは負けたくないんですよ。おか
げで犯罪色の強い作品が多くなって・・・ビデ倫に審査拒否された事も
ありますよ（笑）。それだけ迫真の演技を要求するんです。」
それを聞いた今回摘発を受けた知り合いが、開口一番
「それじゃ、ただの犯罪じゃないですか！アンタ犯罪者だ！！」
などと、のたまうのだ。
私は解ってないな〜このオッサン、と思ったね。
この場を借りて、あの時の言葉の返礼をさせて貰おう。
この業界は、どんな綺麗言を並べようと必要悪の世界なのだ。
売春が禁じられているこの国で、AV作品そのものが管理売春の証拠品
ではないか。犯罪であるかないかの境界線をどこに見定めるかなら、そ
れは制作者やその販売メーカーが摘発されているか否かだ。同義的には
AVに関わった者、またはそれを観て楽しんだ者も同犯ではないか？
つまりプロとして摘発された時点で犯罪者だ、それはミスであり恥ずべ
き事でもある。今回ハッキリとアンタが犯罪者として国からお墨付きを
受けたわけだが、同業者としても人間としても同情の余地は無い。アン
タに犯罪者呼ばわりされた私だが、少なくとも今まで制作で摘発を受け
るような、或いはメーカーに迷惑を掛けるような愚かなミスはしない。
それにな・・・
私は園芸の勉強の真っ最中なんだよ、TVのニュースでアンタらの騒動
に心乱しているヒマなんてねぇ〜んだよ！！
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第四単元の答案用紙を送付したばかりだ、今度こそ満点取れるだろう
か？それが気がかりである。
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６５１９８（１３２）　　　　２３日　　PM９時１０分