好き嫌いをなくそう

先週は実家に行かなかったので、今日は霞ヶ浦へ菖蒲を見に行こうと
思っている。菖蒲とは菖蒲湯の日に風呂に入れる細長い葉っぱのこと
で、その花には「菖蒲、あやめ、シャガ」などと分類があるが、実は
サトイモ科である事はあまり知られてない。車だと東関道潮来インタ
―、JR潮来駅の近くで「水郷あやめ祭り」をやる時期だ。
霞ヶ浦といえば川魚が有名だ、古くから利根川や周辺の沼湖で川魚が捕
れるので専門店なども多い。
一昨年は鯉ヘルペスで打撃を受け、潰れた業者も多いと聞いているがど
うなんだろう?
10年くらい前にもアメリカザリガニが大発生して、当地ではザリガニ
丼なるものまであった。私もそれを真似てザリガニを捕って(埼玉産)
きて、茹でてマヨネーズをつけて食べてみたが、あまり美味しくなかっ
たのを覚えている。フランス料理ではエクルビスといい、アメリカザリ
ガニも高級食材なのだが、私の調理法が悪かったのだろうかそれとも素
材が悪かったのか、今でも疑問だ。
私は割りとゲテモノにトライするのが平気な方、平気というよりむしろ
好む方だと思う。それは今でこそゲテモノと思われている食材でもその
ルーツや食の歴史を読めば決してゲテモノではないと知っているから。
食に関する偏見は今でも根強いものがあるが、気取った名前だったり珍
味というだけで「食べてみよう」と思わせる不思議なものがある。
例えば タラバガニ→ヤドカリ(カニではない)
    ロブスター →ザリガニ
    スッポン →亀    
    エスカルゴ→カタツムリ(カタツムリは陸にあがった貝)
    マグロのトロ→昔は捨てていた部位
    焼肉 → 差別されていた人々が食う物とされていた
このように、書けばキリがない。
中国人を雇っていたことがあるが、彼らはカエルの肉を好んでいたし
「今一番食べたいのは何か?」と聞くと「年老いた犬」と答えた。
ちなみにチャウチャウ犬も、食用として改良された犬だそうだ。
私が食に関して感心するのは、初めて珍味を食した人の度胸だ。
納豆、ピータン、くさや、ヨーグルト これらは善玉の腐敗菌による
発酵と今でこそ分かっているが、見た目や匂いはどう見ても腐ってい
るようにしか見えない。そしてそれを食わなければならなかった理由
もあった筈だ、余程の飢饉か或いは貧乏だったのか?いずれにしても
初めて食した人は清水の舞台から飛び降りる思いで食したのだろう。
食文化なんんてものは、そういった必死の思いの集大成なのかもしれ
ない。
私も機会があれば、カタツムリを食ってやろうと思っているが、日本
のカタツムリは旨いのだろうか?ちょっと不安だ、鎌倉の紫陽花寺あ
たりにいるヤツだったら功徳があるかもしれない。
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