課題

よく寝た、気持ちよく目覚め時計を見るともうすぐ昼の12時だ、今日も一日が
始まる。 シャワーを浴びながら今後の予定を考える。30代もあと僅か 何か
記念すべき事柄を探していたら、ちょうど昨日「それらしいコト」になりそうな
打ち合わせであったのだ、話の発端はKの取引先でKライズという会社がある
その会社の次回作での内容を打ち合わせていたところ「監督はアナルは大丈夫で
すか?」と問われた、大丈夫もなにも私は面接に来たAVをやるかどうかも分らぬ
素人を口説いてAFまでやってしまうのがウリの作品を主に制作している男である、
今更「大丈夫?」もなにもないだろうと、思うだろうが、ちょっと話が違うのだ
相手は美人なニューハーフなのだが、私が彼女を犯すのではなく私が犯されるのだ、
つまり「私のケツの穴でSEXしても大丈夫か?」という質問なのだ。私は「いい
ですよ」と答えた、私はこのようなシチュエーションを待っていたからである、S
気があると思われている私だが、実はM気も相当強い、だから30代最後の思い出
として 私がいつもやっている様な事を自分がされるというのも、私は不快にすら
思わないどころか期待しているのだ、それが仕事で果せるとなればなお更である。
「黒人はどうですか?」の問いには、さすがに私も二の足を踏んでしまったが ど
うやら私の相手としてではないようなので安心した、村西監督の暗い過去の二の舞
にはなりたくないからである。
このように人間は多重人格な複合体であり、パターン化された側面をもつ。単純な
ようで深く、深いようで単純なのだ。一人として同じ性格な者は存在しないが共通
するものも多くある、共通した部分に触れると「単純、純粋、素直」と感じそうで
ない部分に触れると「異質、発見、感動」と感じるだけなのだの事なのだ。
いつも褒められてばかりで叱られたことのないヤワな人間が、自分の欠陥を悟らさ
れると、その人間に対し妄信してしまう事が多い、これは宗教者がよく使う手であ
り商売としても充分使えるアイテムだ。私もこの手法で挑戦し次回作にどれだけ表現
できるかが課題であると思う。 お題としては、人間の本当の幸せとは何か?サドは
マゾの最大の奉仕者である事をどう伝えるか?エロスはエロス以上の感動を与えるも
のであるが、見世物小屋的な感覚でしか見られていないAVの枠の中だけで、どう表
現すればいいのか?・・・まだ未熟な私には過分な仕事かもしれないが、私は私なり
に努力してみるつもりです。私は世に堂々と発信できるAVを作りたい、どうぞこれ
からもお引き立ての程を宜しくお願い申し上げます。