ブラックダイアモンド

若い頃 ロックバンド キッスの熱烈なファンだった
名曲の多い中でも初期の作品で ブラックダイアモンド がある
夕暮れの街角に立つ娼婦を題材にした曲だ
私は若い頃は、あまりそういった世界を知らなかったので、単に
娼婦がいて その娼婦を食い物にしているワルイ奴等がいて
嫌な世界があるもんだなーとしか捉えていなかった。

今では私がそれにちかい仕事をしている
仕事という大義名分で私のしてきた事は良心の呵責となる
葛藤とか自己嫌悪などというレベルではないのだ
人は性格を変える事はできないが、性格を隠す事ができると良く聞く。
確かにそれは一理あると思う
実際に私のように気の小さい人間は応用しなくては生きてはいけない。
応用して真似て その気になったりしながら自分を作ってきた 気が
付いてみれば、どれがホントの自分?なんてことがよくあった。

その子と出会ったのは一年くらい前だ あだ名は ささみ
純粋無垢なその子は、私の性格を根底から変えた その子は、別段
何を言ったわけでもない 特別なことをしたわけでもない
ただひたすらに私を信じてくれたし頼ってくれた
私は私自身の急激な変化に仰天し狼狽したのを覚えている あの感覚
は、まるで はじめて体毛が生え始め体が大人になっていった頃に
感じた誘惑めいた、だがとても新鮮なもの そのものだった。
その子は不思議なパワーをもっていると私は確信している

何の事か全く理解不能であると思われても当然、実体験のある者にのみ
理解されれば それでよし。
ブラックダイアモンドの一節を記しておこう

生きるために今日も街角に立つ お前の狂おしい一日がはじまる
欲望がお前に群がる それがお前の一日だ
お前はそれしか生きる術を知らない 
狂おしいお前は 俺の宝だ 夜に輝くブラックダイアモンド!!